[和太鼓と音楽の話・4]

最終更新: 2019年9月3日

 大学1年生の頃から5年ほど日本舞踊を習っていました。日舞は基本的に無表情で踊ります。顔で踊るのは品が無いと教わりました。思いを直接的に表現するのは野暮だという美意識が根幹にあるのだと、俺は理解しています。「月が綺麗ですね」「死んでもいいわ」みたいな。


 でも俺は「愛しているよ」とハッキリ言える大人に憧れていました。卑猥な歌詞をエモーションたっぷりに歌い上げるロックスターが価値基準でした。そんな俺にとって、黒さんが素朴ながらも旋律やハーモニーを担えるゴッタンを持ち込んだのは、大きな転機でした。作曲において、より多彩で直接的な表現が可能になったからです。


 「パノラマ」という作品以降、弦楽器が編成に加わりました。BATI-HOLIC の音楽に、より豊かなエモーションを付加する事ができるようになったのです。


 ちなみにゴッタンとはどんな楽器か、どのように受け継がれてきたものかは、こちらをご覧ください。かなりの愛と情熱、そしてボリュームのレポートです。なんと黒さんが企画して、俺たちの税金を使って取りまとめたものです。凄いです。制作期間中は BATI-HOLIC の活動そっちのけで作ったので当然ですが。


 俺も黒さんが羨ましくなったので、エレキ三味線を弾き始めました。元来ギターキッズだったので、そこから先はどんどん周辺機器が増えていきました。最近ワイヤレス化しました。より動き回れて楽しいです。


 かくして現在の BATI-HOLIC の楽器編成がほぼ出来上がります。楽曲制作の幅とペースが上がりました。その分ボツ曲も増えました。作曲沼にハマりました。


 作曲もまた努力するしかないと思い知りました。


つづく